2019-01-01から1年間の記事一覧

映画『君は月夜に光り輝く』単に『泣ける映画』の再生産ではなく、月川翔監督の原作アレンジで深く静かな映画になっていると思う

『キミスイ』と比べられるが、映画としては今作の方が良いと個人的に思う 月川翔監督と北村匠海と言えば浜辺美波をヒロインにすえた『君の膵臓を食べたい』の大ヒットが記憶に新しく、今作も公開前から「キミスイの二番煎じ」という声は多かった。というか映…

『翔んで埼玉』のコラボ問題について文春オンラインに書いたことの追記と、ブルーハーツの青空についての話

文春オンライン様で、『翔んで埼玉』と高須クリニックのコラボについて書かせて頂きました。↓ bunshun.jp 記事の文字数には入りきらなかったことをとりとめなく書きたいと思います。 映画『翔んで埼玉』を見ながら僕が感じていたのは、なんというかこの映画…

映画『フォルトゥナの瞳』感想 高畑勲と『かぐや姫』を作った女性脚本家は百田尚樹原作小説をいかに生まれ変わらせたかの検証

百田尚樹先生の原作小説を赤ペン先生のごとく修正して良作に変えた坂口理子脚本 映画版『フォルトゥナの瞳』は三木孝浩監督作品。そして脚本は坂口理子氏である。HKT48にもまったく同姓同名のメンバーがいるがもちろん別人で、坂口理子氏は『かぐや姫の物語…

映画『岬の兄妹』感想。優れた俳優が弱者を演じることの意味について

「フョードル・ドストエフスキーは神に見捨てられた人々をこの上なく優しく描き出しました。神を作り出した人間が、その神に見捨てられるという凄絶なパラドックスの中に、彼は人間存在の尊さを見出したのです。ぼくは闇の中でみみずくんと闘いながら、ドス…

映画『21世紀の女の子』全作品を『グラップラー刃牙』の選手入場風に紹介・感想を書いてみた

題しまして『グラップラー結希』 見て来ました、映画『21世紀の女の子』。山戸結希監督の企画プロデュースの元に、若き女性監督が集結し、8分間の連作短編を競う。実は僕はこの映画の公開前に新宿テアトルでやった日本初の試写みたいな時から見て面白いなと…

映画『マスカレード・ホテル』感想 木村拓哉と喧嘩する女優はなぜ輝くのか

長澤まさみという、今や邦画を支える名女優にとっても近年のベストだと思う (ある程度のネタバレを含みます) 『マスカレード・ホテル』の興行収入は2月末の時点ですでに40億円を突破したそうだ。もちろん東野圭吾というベストセラー作家の人気小説の映画化…

映画『母を亡くした時、僕はその遺骨を食べたいと思った』感想。多くの人に関わりのある母からの自立の物語

原作は大ヒットしたエッセイ漫画で、作者の実話。少年時代に白血病を患い、兄からの骨髄移植で生き延びた主人公は、大人になってからステージ4の末期癌の母の死に向き合うことになる。 いったい日本では一年に何本の難病恋愛映画が作られているのだろう。無…

映画『半世界』阪本順治監督の未成熟日本男子批判でもありそれゆえに青春映画でもあり(ネタバレあり)

阪本順治監督の男子映画を支える池脇千鶴の演技力、男子の3倍ギャラ払ってあげて 稲垣吾郎と阪本順治。岡村靖幸feat.ZEEBRAみたいな組み合わせであるが、これが思いの外うまく噛み合っている。映画『クソ野郎と美しき世界』では物語に没入する香取慎吾・草彅…

乃木坂西野七瀬卒業ライブビュー映画館観覧記 立って見るか?座って見るか? 

とても快適だった映画館ライブビュー。立って見るか座って見るかが今後の課題かも 乃木坂46のコンサートには行ったことがありませんでした。ちなみに握手会もない。今回、西野七瀬さん卒業とのことで行ってみたいとは思いつつあなた、「行ってみたい」で行け…

『翔んで埼玉』1位大ヒットでナチス協力者の如く急激に悪化する我々神奈川県民の立場。国際社会に問題視される卑劣な名誉都民しぐさ

ぱるる頑張れ!コメディエンヌとしては48系坂道系OB女優中でもトップ級だと思う (『翔んで埼玉』のネタバレを含みます) いやさ映画見た人なら分かると思いますけど、東京はまだ全然いいわけですよ。なんだかんだ言って最後にフォロー入ってるわけ。独裁者…

映画『チア☆ダン』 TBSの安直な企画を広瀬すずが熱血映画にしちゃったホントの話

(ネタバレを含みます) 映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』の興行収入は最終的に13億円に達し、翌年、制作のTBSはこれに手応えを得て地上波ドラマ版の制作にも乗り出すことになった。成功と呼ばない人はいないと思う…

映画『雪の華』感想 難病悲恋ものというより岡田恵和脚本による『逃げ恥』男女逆の契約恋愛映画

岡田恵和のピンポイント当て書き脚本で中条あやみの魅力大爆発ムービーに (ある程度のネタバレを含みます) 中条あやみさんは自分でもインタビューなどで言及しているが、バリバリに器用なタイプの女優ではないと思う。「昔のオーディションで『モデルじゃ…

映画『シュガーラッシュ・オンライン』感想 千尋とカオナシ、ヴァネロペとラルフの間にあるもの

『シュガーラッシュ・オンライン』はディズニー版の千尋とカオナシの物語だと思う (ネタバレを含みます) 『シュガーラッシュ・オンライン』の興業も最終盤なので書こうと思うのだが、これは果たして本当に「新しいことが大好きなヴァネロペと、変化が苦手…

映画『アクアマン』感想。崖の上のアクアマン、もしくはボーン・セクシー・イエスタデイおじさんとしてのアクアマン

アクアマンはヒゲマッチョなのになぜマリリン・モンローっぽく見えるのか 『バットマン対スーパーマン』のクライマックスに満を持してワンダーウーマンが参戦した時の日本の映画館に満ちた「はあ?」という雰囲気は今も忘れられない。ワンダーウーマン単独映…

実写版『ジョジョの奇妙な冒険』はそこまで叩くべき映画だったのか、あるいは荒木飛呂彦の育った街の話

制作発表の第一報から「やめてくれ」という声の嵐だったし、キャストが発表されたり映像が出たりするたびにそういう声は強まった。これは叩いていい、叩くのが正義だ、というある種のコンセンサスがネットに出来てしまって、そうなるともう止まらなくなる。…

映画『刀剣乱舞』感想と、リアルサウンド様に文章を載せて頂いたこと

映画『刀剣乱舞』本当に良かったです。まず作品・脚本として優れているというのがひとつ。そしてもう一つは「特撮と本格時代劇を結ぶ新しい定型を作った、今後展開可能なフォーマットを作った」ということだと思うんですよね。そのあたりは公開直後に書いた…

映画『ちはやふるー結びー』感想

映画の感想としては下記のモーメントに、公開当時もうどんだけ書くんだよと言う長いスレッドで書きまくってしまったのだが、やっぱり『ちはやふる三部作』最後の完結編は小泉監督の手腕が光っていると思う。何がすごいと言って完結編でふつう新入生、新メン…

映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』感想

正直、大根監督の演出や宣伝にどうかと思う部分がなくはなかった。韓国版が素晴らしいということもあって原作と比較して叩かれるのは目に見えていたし、そもそも繊細な女性映画を日本で映画化する時に人選が大根監督なのか?という。でもそれにも関わらず、…

映画『あさひなぐ』感想

乃木坂出演ムービー『あさひなぐ』。ツイートでも書いているように、ドラマの脚本部分で一番肝心なところでちょっと惜しい部分があるんだけど、出演者の演技がみんな良いので引き込まれてしまう。紅白歌合戦の時にウッチャンが映画「あさひなぐ」のファンだ…

映画「クソ野郎と美しき世界」感想

これは三人が三つの短編を演じるオムニバスなんだけど、少しずつ関係していて、最後のシークエンスでライブみたいに三人が出会うという形式なんですよね。物語として一番興味深かったのは香取慎吾主演の「歌喰い」の少女の部分だと思う。この部分で歌を食わ…

映画『3月のライオン』の感想

映画『3月のライオン』。神木隆之介さんの桐山零はじめ、錚々たる俳優陣も素晴らしかったんだけど、有村架純の幸田香子がとにかく魅力的で思い入れ強く書いている。有村架純の女優キャリアの中でもベストアクトのひとつだと思う。将棋映画だからなのかあまり…

映画『恋は雨上がりのように』感想

これも同様に予告だけでバッシングがあったけど、本当に良い映画だったなあ。小松菜奈x山本舞香の先輩後輩ライバル関係という今見返すとすごい豪華なキャスティングでもあった。『恋は雨上がりのように』というタイトルなんだけど、二人の物語の間はずっと…

映画『ペンギン・ハイウェイ』感想。

萩尾望都が原作文庫版の解説を書き、アニメ映画はカナダで「すべての世代が楽しめる」と絶賛されて受賞する快挙をなしとげたのに、そんなことをまったく知らないツイッター民が「男児から女性へのセクハラがある」みたいなこと適当に書いたツイートを内容を…

映画『勝手にふるえてろ』感想

映画『勝手にふるえてろ』感想。映画が良すぎたので例によって興奮しながら書いている。まあ映画が良かった時の僕の感想いつもそうですけど。この映画まで『ちはやふる』若宮詩暢役でいくつか受賞した以外に受賞歴のなかった松岡茉優さん(信じられない)は…

映画『ナラタージュ』感想

モーメントにはツイート内容を表示する埋め込み形式や表紙だけ表示する形式などいくつかのパターンで表示できるようで、どれが良いのか考え中です。 この『ナラタージュ』も好きな映画でした。テレビの宣伝で不倫映画みたいに言われたけど本質はそこではなく…

映画「黒崎くんの言いなりになんてならない」の感想

思い出深いのはこの作品「黒崎くんの…」もそうで、後に『君の膵臓を食べたい』『センセイ君主』『響-HIBIKI-』などを監督する月川翔監督の作品。テレビドラマからの映画化で、ドラマが本筋みたいな所はあるんだけど、この映画、ラストがすごくいいんですよ…

新垣結衣・星野源主演『逃げるは恥だが役に立つ』感想集

映画ではなくTVドラマだけど、『逃げるは恥だが役に立つ』の感想も思い出深い。これに限らないが、モーメントの一番下にある「ここを押すとTwitterの感想モーメントが全部表示されます」をクリックするともうアホみたいに長々と書いてるのでヒマでヒマでしょ…

橋本環奈主演映画『セーラー服と機関銃~卒業~』感想

2016年3月『ちはやふる 上の句』の一週間前、橋本環奈ちゃんの初主演映画を見に行った時の感想文である。夜中にぼそぼそと書いたのにすごい沢山RTされてびびった。単に橋本環奈ちゃんに人気があるからなのだが。コケたコケたと記事で叩かれた映画だったが、…

映画『ちはやふる 上の句』感想

最初にちょっと、『ちはやふる 上の句』のモーメントを貼れるかテストしてみました。 このように100ツイートを超えるスレッドで映画感想を投稿しているわけですね。最初からブログにしろよ。そうですね。でもブログの作り方がわからなかったのです。 今読ん…

初めまして!

初めまして。CDBという名前でツイッターをしています。ツイッターのモーメントという機能で映画の感想をまとめていたのですが、これがなんとツイッターが自社で始めたくせにスマホから編集できなくなる、おまけに過去のモーメントも全ては見られなくなるとい…