乃木坂西野七瀬卒業ライブビュー映画館観覧記 立って見るか?座って見るか? 

f:id:Cinema2D:20190303121328j:plain

とても快適だった映画館ライブビュー。立って見るか座って見るかが今後の課題かも


乃木坂46のコンサートには行ったことがありませんでした。ちなみに握手会もない。今回、西野七瀬さん卒業とのことで行ってみたいとは思いつつあなた、「行ってみたい」で行けるようなグループじゃないわけですよ今の乃木坂は。まあ見てくださいこの記事を。

www.sanspo.com

50万人。5万人の京セラドームに競争率10倍。しかもなぁちゃん(西野七瀬さんのニックネームです)の地元で大阪だしね。こりゃだめだと諦めていたところに「映画館で中継ライブビューを行う」との記事。ライブビューという名前は聞いていたもののコンサートを映画館で中継して見るってどうなんだろうか?と今まで見た経験はなく、この機会にとライブビューを初体験したわけです。

結論から言うと、ライブビューとても良かった。というかむしろこれ悪い席でコンサートに行くよりいいんじゃないの?と思いました。というわけで今回は「乃木坂ライブビューここが良かった」というのを書いてみたいと思います。

映画館ライブビュー、ここが良い!1 チケットが安い

ライブビューの料金は税込3900円でした。京セラの現場チケットの正規料金は9800円。倍以上ですが、10倍の倍率で当たればですからね。外れた時のヤフオクだなんだという時の終戦後の闇市みたいな価格は想像したくもありません。映画館で3900円どうなのかな?と思ったけど、後でも書きますがこれは安かった。

f:id:Cinema2D:20190303125740j:plain

映画館ライブビュー、ここが良い!2 交通費・宿泊費がかからない

いわゆる「遠征費用」ですよね。今回西野七瀬さんが大阪出身ということで関東民は珍しい体験ですけど、いつも地方のファンはこれでとんでもない出費抱えている。場合によっては飛行機とか。「推しに落とす金の何倍も交通宿泊費に消えてるじゃねえか。交通機関やホテル推してんじゃねえぞ」というのはよく聞く声です。ライブビューイングなら(ある程度)全国の映画館でやってくれてグッと近い。

f:id:Cinema2D:20190304212821j:plain



映画館ライブビュー、ここが良い!3 実は映画館の音響はドームコンサートよりはるかに良い

これですよね。そもそもドームって音楽聴くために作ってないんで、昔から「あんな所でコンサートなんてやるもんじゃない」と言われてる。対して映画館という所はこの何十年か、ドルビーだのサラウンドだのとあらゆる最新の音響技術をぶっこんできた施設で、今の映画館というのはものすごく優秀なコンサートホールになってるわけです。ライブ会場だと爆音でぶっ飛ばしてて耳が痛くなる人もいると思うんですけど、映画館ではそういう心配もない。歌を聴くならむしろ映画館がいい。

f:id:Cinema2D:20190303125139j:plain

映画館ライブビュー、ここが良い!4 ライブビューイングには歌詞などの字幕が入る

これは映画『ボヘミアン・ラプソディ』のヒットの一因でもあると思うんですけど、洋楽にせよ知らない曲にせよ「歌詞が字幕で入る」ことの効果ってニューカマーにはすごいありがたいんですよね。僕みたいに乃木坂の曲は代表曲をいくつか知ってるだけ、というライト層にはすごく入りやすかったです。新人メンバーの名前がテロップで入ったりするのも覚えやすくてよかった。

映画館ライブビュー、ここが良い!5 映画館のスクリーンで見る映像はめちゃくちゃに綺麗である

これも大きかった。もちろんドームにもビジョン装置とかはあるわけですけど、スタンドから見たらそのスクリーン自体がスマホサイズですからね。映画館で見上げる銀幕とは比較にならない。とりわけ乃木坂のようなアイドル、ビジュアルが綺麗なアーティストの場合は映画館のスクリーンで大アップに映ると「うぉっ」と声を上げてしまいそうになるほど美しいです。

映画館ライブビュー、ここが良い!6 映画館の乃木坂ファンがとてもマナーが良かった

現場や握手会ではトラブルの話や喧嘩の話も聞くんですけど、なんて言うんでしょう、当日ライブに行けなくて映画館に来るファンって、学校や仕事があるから行けなかったなという、ある意味ではリア充・ライト層というか、すごくお洒落で普通の人が多いんじゃないでしょうか。まあ僕は違うわけですけど。男女率は7:3くらい、年齢層もすごく若かった。僕にとって「アイドルイベントなのにみんなお洒落で社会性がある」というのは「死海なのに魚が泳いでいる」レベルの衝撃でした。僕の隣の大学生くらいの男の子なんて携帯の待ち受け画像がエグザイルでしたからね。乃木坂じゃないんかい!と思ったけど、そういう層まで映画館に足を運んでいる。

 

しかし、課題もありました。それは

乃木坂映画館ライブビュー、ここの意見が別れていた

映画館でコンサートを見る時、

立って見るべきか?座って見るべきか?の統一見解がまだ出ていない

ということでした。熱い男の子たちは立ってコールしてましたし、これは実際悪いことではなく半ば公認されている。その一方で、女子ファン(大学生くらいの女の子たちがすげえ多かった)は座ってゆっくり見てる人が多かった、そもそも立っても男子に身長差で負けて見えないといのがあるんですよ。でも前の人が立つと座ってちゃ見えなくなっちゃうわけですね。

 

ところがまたこれが乃木坂ファンの驚いたところで、後ろが女の子で座って見てたりすると、ガンガンコールしてた男子が後ろ見て「あっ」と思って座ってあげたりすんのね。おいおい何だよそのまともな社会性。そんな思いやりと利他精神を持っていてアイドルファンと言えるのか。言えますね。僕の見た映画館だけで他では大げんかしたりしてたのかもしれませんが、ほんと僕の見た範囲ではマナーよかった。日本の未来に少し希望を見てしまったほどです。

 

立って見るか座って見るかは難しい所で、バラードやMCでは座るとかまた色々あるんだけど、僕個人の意見としてはどっちかというと「みんな座って見た方がいいんじゃないかな、身長差や障害もあるし、映画館だし」という感じ。

でも統一見解出てなくても、立っているから迷惑!とか座ってるやつら何だよ!みたいな雰囲気は全然なかったんですよね。ほんと座りたい人は座り立ちたい人は立つ多様性というか、良い雰囲気だった。若い世代にはなぜあんなに社会性があるのでしょうか。

f:id:Cinema2D:20190303124930j:plain

 

というわけで全体としてとてもよかったライブビューなのですが、せっかくなので無理矢理にでも悪い点を見つけたいと思います。

 

映画館ライブビュー、ここがダメ!1

ゴンドラで空を飛んでいる西野七瀬さんにワイヤー事故で万が一のことがあった時、現場にいないと素早く駆け寄って受け止めることができない

下敷きになって身代わりになったファンに「そんな…私のせいで…裁判のことも考えて正確なことを言っておくと舞台スタッフのミスのせいで…」と涙ぐむ西野七瀬さんに「大丈夫だよ…僕には見える…なぁちゃんの輝く未来が…」と微笑んで息を引き取るという、ファンとして最高の人生のエンディングを迎えることができない。まあ2万年に1度くらいの確率なんであまり気にしなくてもいいかもしれません。

 

映画館ライブビュー、ここがダメ!2

後日の握手会で白石麻衣さんに「こらっ!この前の京セラドーム来てなかったでしょ!5万5千人全部チェックしてるんだぞ!」と怒られてしまう

まいやんはどんな目と脳してんだよ。独裁国家の国民監視システムじゃないんですからね。乃木坂はその心配ないけど、インディーアイドルの営業トークみたいなのでたまにこういうのありますね。なんで知ってるのかって?まあいいじゃないか。

 

映画館ライブビュー、ここがダメ!3

開演前に「齋藤飛鳥俺の嫁」と叫んでも齋藤飛鳥さんの耳に届かず、楽屋で気恥ずかしい思いをしない

結局いいこと尽くめじゃねえか。この前「情熱大陸」で放送されちゃってましたけどね。あれやりたい人は現場必着で映画館ライブビューどころじゃないでしょうね。

 

というわけで結論としてはライブビューかなり良いと思いました。ライブそのものも、中継で見てた人も多いと思うんで詳細は書かなかったけど、コンテンポラリーアートみたいな演出も贅沢だった。ライブビューはもうずっと前からシステムとしてはあるんだけど、今後どんどん映画館の新しいビジネスとして広がっていく気がする。立つか座るかも含めて、多くの人が楽しめる形態になるといいなと思います。